2010年3月25日木曜日

一雨ごとに


もずの声が鋭い。

はなれた公園からだけど、まるで窓越しのすぐ近くの空に居るかのように澄んで耳を突く。

雨はやんだかとつぶやいて窓を開け放つ。

住宅の屋根を挟んで坂道の向こうにある公園の高い木々にはモヤがかかって白い煙が揺れていた。

しかし明日には晴れるだろう。

光の翼を浴びて、緑は萌え、駆け出す子供たちの影は鮮やかに、それこそ一雨ごとに世界は変わってゆく季節。

金色カンガルーにみずみずし光が射して、子供と戯れるときは近いはず。

プランターを屋根の下に引きずり込んで窓を閉めた。


リュウスケ

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